植物は生き物です。動物のようにレスポンスはよくありませんが、手入れの結果は確実になんらかの反応が出ます。樹木と会話することはできませんが、そのゆっくりとした歩みを通して、決して語ることのない木々と心を通わせることが大切です。
同じことが人間同士でも言えると思います。ひとと人とを結ぶのは言葉だけではありません。思いやりや態度、考え方・・・その接し方が人となりを形成し、よりよい社会を構築すると思います。
社会基盤を構成する土木構造物や建築物。一方、緑化は必ずしも必要な社会資本とは言えないかもしれません。しかし、庭木や、鎮守の森、里山をはじめとする森林風景。これらは遠い祖先が私達のために残してくれた大切な宝です。これらの資産を次の世代へ受け継ぐこと、そして新たに次の世代へ残せるものを造ること。小さな庭の小さな木でも、語られることのないものにも、そこに想いは込められ、受け継がれていくべきものを創造し継承する。それが私達の社会的責任と私達の使命です。